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効果の出るチラシに! プロと素人とデザインの違い。携帯販売代理店編

携帯電話の販売代理店をされている会社様よりホームページを見てご連絡をいただき、お近くだったので直接お話を聞きにうかがいました。

チラシ作成の背景のヒアリングと現状の確認!

やはり直接話を聞くと色々なお悩みごとや希望・課題がありました。相談の大枠は以下の感じ!!
毎日、量販店やショッピングモールなどでブースを借りてチラシを手配りして、販売促進活動をしている。自分で作成しているチラシの改善を図り、効果(レスポンス)を上げたい。以下、主な内容を抜粋してみました。

  • 自作のエクセルで作成しているチラシがいまいち(デザイン・文言・構成)
  • 自分の人件費や手間を考えるのならプロに頼んで効果を上げたい!
  • 枚数が多いのに印刷も自社のプリンター出力で、印刷の方が安いかも!
  • 印刷も最近躍進している印刷通販なみの単価でお願いできないか?
  • プロに頼んで、クロージング率を上げる方が費用対効果が良いかもしれない!

た、たしかにこれは失礼ながらも勿体ないお化けが黙っていない!! 地球環境にもやさしくないかも。。。
逆にコレで成果を上げていたのがすごい! いや案外コレだから良かったのか??
いやいやいや、自分の仕事は全てを超越して効果を上げることだ!!!少し、プレッシャーがかかるな…!

強みや想いのヒアリング

チラシを配る社員さんのモチベーションや教育・トーク設計が一環されていると思い、その辺りもチラシに組み込むことができれば、頑張るベクトルとチラシの内容が合致して効果アップに繋がるので、会社の強みや理念をヒアリングしました。以下、この会社様の強みと取り組み方の抜粋。

  • アフターフォローや行動によって信頼を得て、ファンになってもらいたい。
  • ファンになってもらうことで、お客様を紹介してもらったりしている。
  • 仕事に誇りをもっているので、事業を通じてお客様に喜んでもらいたい。
  • 価格や金額では他社に負けないし、負けたくない!

う〜ん。想いや心構えがしっかりしているな〜。色々と共感できる部分はあるんもんだな〜!

情報を精査して効果拡大の為のストーリーを考える!

知り得た情報をもとに競合との比較・強みの訴求・社員さんのトーク設計を想像して企画構成とストーリー設計を練る。具体的には、インセンティブの付与や強みの訴求はもちろんの事、逆に今までクロージングに至らなかったハードルを弱み(改善点)と捉え、それが何なのかも考える事にした。弱点や不安要素を解除してあげる事により、強みの訴求と弱みの不安要素をカバーする両方向からのアプローチで効果拡大をもくろむことにした。

■強み・他社/他店との違い

  • インセンティブの付与が他社・他店には絶対に負けない
  • お客様のためなら、自分自身がまず動く
  • ご契約後のきめ細かいサービスを徹底している

■逆に弱点・弱みと捉えた点(仮説)

  • 販売代理店ってなんか怪しい…
  • どんな規模の会社なの?
  • チラシが貧祖なので余計に怪しい
  • う〜ん。ちゃんとした会社なの? などなど

ストーリーを落とし込んだデザインのポイント

強みや弱点の仮説(弱点は誰も教えてくれないのであくまで仮説となります)をもとに、私なりにデザインに仕上げました。元のチラシの良い部分はそのまま継承して、改善を図るところは大幅にリニューアル!! キャッチコピーやリードの変更、さらにコンテンツも一部追加しました!
で、出来上がったチラシを以下に掲載!!!

■チラシ作成にあたったコンセプト

安くてお得をメインに興味喚起。そして安心感を醸成してご契約&問い合わせ。

■チラシのターゲットを考える

土曜日・日曜日の家族をターゲットとするなら、もちろんターゲットは主婦の方。
なので、デザインのトーン&マナー(方向性)は、女性受けするデザイン。
さらに、買い物中のお客様がメインなので余計な装飾を省き、わかりやすさを追求したデザイン。

これが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

チラシデザインの“まとめ”と狙い!!

  • デザインの向上で興味喚起と安心感の醸成はもちろんの事、情報が雑多になっていた以前のチラシをきちんとストーリー性に沿ったレイアウトに変更!

  • 以前はホームページアドレスの会社情報が薄かったのできちんと素性を明かすことで信頼を獲得する。(お願いするなら、まずは名前をなのらないとですね。。。)

  • 企業の想いや理念を紐付けることで整合性をとり、きちんとした理由付けを明記!

さらに、販売代理店といった怪しさや、きな臭さを以下のコンテンツを加えることで強みに変える訴求をした。

会社もキレイで大きかったので、安心感を訴えかけるのに会社の写真を加え、安心感を醸成!

その後の感想と効果は…

今回の案件は場所や日時や天候などにもある程度依存する部分があるが、ダイレクトで効果が分かるので、チラシデザインの訴求力そのもの(自分自身のテクニック)が試されているようで、絶対に効果を上げてやるぜ!! 俺も負けないぜ!!といった戦いに挑む気持ちで制作しました。

で、肝心の効果はというと、クラインと様が日常的にきちんとした数字をとっていないため、感覚的な部分でしか言えないが依頼した費用と効果で考えると1年以上たった今でも増刷のご依頼を頂いております。
印刷代金・経費も以前のカラープリンターからの出力よりもずっとお安くなっている感じです。

チラシのデザインや販売促進に正解はありませんが、まずは現状をよく観察して強みや弱み・制約条件などを整理してみましょう。達成したい効果を考えた上で、強みでターゲットに訴求して、出来ることなら制約条件や弱みを解除できる方法も一緒に訴求できないかを考えてみましょう。チラシには誌面の面積が決まっているので、優先順位をつけて消費者が簡単に読める範囲の情報量のデザインがオススメです。